一般財団法人 飛騨福来心理学研究所

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六次元学際曼荼羅

魂と科学の接点-[山本健造]

国と国の関係を国際と云うならば、学問と学問の関係を学際といえると思います。
人間性に深く根ざす学問を掘り下げてゆきますと、人間を構成する基礎条件にぶち当たります。

 

山本健造著『魂と科学の接点』福来出版P100引用

今のままでは四科学は絶対矛盾して対立する

1 大脳生理学と心霊科学の正面衝突
大脳の一部を切除すれば該当部分から製出されるところの意識がなくなり、切除するに従って心の働きは変形し、全部切り取れば植物人間になってしまいます。
ですから脳が腐ったり灰になれば意識の製出される本部がないのだから、死後に意識が残る筈がないのです。
ところが飛騨に1年半にわたり幽霊が出て私が頼まれて解決しました。
若い娘が風呂場へ裸で恥かしそうに赤黄緑染手拭いで大事な処を隠して現われてぱっと消えたり、老婆と娘が泣く声を数名が同時に聞いたり、老翁がオーイ、オーイと呼んだり、風呂の戸がひとりでにガラガラガラと三度音をたてて動くのを数名が同時に聞いたり、寝室の錠前を確実に内部からかけて寝ても、ひとりでにその錠前がはずれている事が3回も続いたり、その他種々の異変が続きました。
殺された人の霊が幽霊として現われて、自分を殺した人を名指しで訴えたので、警官が幽霊の指図通りに調査して動かぬ証拠物件が発見され、罪人は自白し服罪したという裁判記録が世界中にはいくつもあるのです。
大脳生理学では死後の意識は絶対ないと結論されるのに心霊科学では死後の意識が残ることになるのです。
ここで科学は正面衝突するのです。

 

2 倫理学と美学の正面衝突
又、善悪の規準や人生の目標、道徳のあり方等の学問が倫理学です。
絵画、小説、音楽、彫刻、作詞、劇、庭園、陶作、鍛刀などの芸術の奥にある美とは何か、美のあり方などを研究するのが美学です。
この倫理学と美学が現在の姿は正面衝突する立場にあるのですが、その矛盾にきづいているものは殆どありません。

 

3 四つの代表科学の相互矛盾
又、大脳生理学は倫理学や美学とも衝突し心霊科学も、倫理学や美学と正面衝突しているのですが、気づいている人は殆どないのです。
この四つの科学は互いに四スクミになって矛盾し合っているのが現在の姿です。
特に大脳生理学の支持系の人は死後の霊の話をすると嘲笑して真面目に研究しようとしません。
心霊科学の支持系の人々は独断的迷信に迷わされて災難、病気などまで霊的因縁に転嫁して自己の責任を感じないで救われた気持ちになっている人が多いのです。

 

4 六次元原理で学際は成立する
この四つの系統の学問は互いに調和し矛盾しない筈なのです。
何となれば真理は一つであり、どの学問も真理の共通の地盤の上に据えれば、正面衝突がなくなり、学問と学問の間に学際が成り立つのです。
さて、共通の真理はどこにあるのでしょうか?それは六次元の原理なのです。

 

山本健造著『魂と科学の接点』福来出版 P36~P38引用

 

もっと詳しく研究されたい方は、最新研究の著書としての『宇宙統一理論の試み』を是非、お読みください。

宇宙統一理論の試み-[山本健造]

哲学博士山本健造・山本貴美子【共著】『物質と意識の統合の彼方に~ 宇宙統一理論の試み』福来出版から引用

矛盾科学曼荼羅

人間が築いた文化は四つに峻別されて、それが互いに矛盾対立し、独断の穴に陥没して、他の穴にいる独断者を嘲笑、軽蔑して、自己の独断の頑迷さに気付かないのが現在の姿です。
実例を簡単に上げれば、唯物文化圏の生物学では人間が死んだ時にその人のDNAは腐るか焼けてなくなってしまうから生まれ変わりなどあるはずがないと主張します。

 

ところが、一部の宗教や研究者は前世の記憶を持っている人の実例をたくさん集めて「人間は生まれかわる」と主張しています。
かつてアメリカでイアン・スティーヴンソン博士が『前世を記憶する20人の子供』という本をバージニア大学出版局から出版してアメリカ中に強烈なショックと騒然たる話題をあたえたのでした。

 

これは、人間が死ぬとDNAが破壊されてなくなり、生まれてきた子供は死んだ人とはまったく別のDNAを持った全然別の個人が生まれていますから生まれ変わりなどない、と主張する学者たちと真っ向から対立矛盾しています。

 

この外、倫理学と美学は風俗を乱すとして出版を抑えると、片方では「表現の自由」を主張して正面衝突を起すことが時々あります。
厳密に調べると、この四つの相矛盾する文化圏が次頁の図のように六つの矛盾律によって相反発しながら、全体として、かえってまとまっているのです。
六次元弁証法によって独断の迷妄を破って、真実を知れば、相矛盾する文化圏は中央で統合されてくるのです。

 

現在は、四分野の学問が六すくみに矛盾し六律背反を起こしていることを知らずに、それぞれの立場で一生懸命に主張しているのです。
その学問間の矛盾している現実の姿を次に述べて、それらの矛盾を解決して統合したかなたに学際曼荼羅が完成され真理に近づくのです。

 

哲学博士山本健造・山本貴美子【共著】『物質と意識の統合の彼方に~ 宇宙統一理論の試み』福来出版から引用

 

六律背反から六次元弁証法へ

哲学博士山本健造・山本貴美子【共著】『物質と意識の統合の彼方に~ 宇宙統一理論の試み』福来出版から引用

六律背反から六次元弁証法へ

以上、四分野の代表的科学の六つの衝突を述べましたが、倫理学と美学は相矛盾し、他方では生物学と輪廻転生は矛盾し合っています。
この二組の二律背反は十文字に相交錯して、四分野の科学は互いに相反発して四スクミの関係にあるのです。
この四分野の科学は人間を構成している精神と肉体の両面と、人間の構成する文化の内面的(道徳、倫理)と外面的(芸術創造、美学)との四方面の代表として選んだわけですが、これらの四分野の科学は厳密に調査して見ると互いに矛盾し合っているのです。

 

本来は矛盾するはずのない四分野の科学が互いに矛盾した結論に到達するという事は、人類が長い進化の過程に於て、「認識の四つの窓」を作って、その四つの窓のうちの一つに固執して他の三つを反発する習性を作って迷っているのです。

 

世界的な大哲学者カントと、芸術論者のシラーとが正面衝突したのは、どんなに鋭い知恵を持っていても陥没する四つの迷いの穴のある事を示すものとして誠に興味深い事件です。
この「四つの迷いの穴」とは一体何か。

 

これは「空間の穴」「時間の穴」「エネルギーの穴」「志向(方向)の穴」です。
この「四つの迷いの穴」は「四つの認識の窓」といってもよいのです。
この四つの窓の一つを固守して唯物論になる者もあれば他の一つの窓だけをのぞいて唯心論になる人もあり、他の窓からは倫理主義者になったり美学主義者になって相反目します。

 

しかし、唯心論者は倫理主義に近づき輪廻転生説(時間の窓)と結合しやすい傾向があり、唯物論者は芸術主義に接近し刹那的快楽追求生活(空間の窓)に溺れやすい傾向があります。
こうして俗界では唯心的思想の人は迷信と結合して時には医学や手術、薬を拒絶するような唯心的独断に陥ります。

 

片や、唯物的思想からは、唯物的階級闘争に走ったり、個人の自由意志や財産所有の欲望を否定して財の共有を主張したり、それで政治をした国では国民が勤労意欲を喪失して働かないために、国家は疲弊し食料飢饉で倒れて国は滅びたのです。
これは唯心の迷いと唯物の迷いです。

 

この唯心、唯物の二つの迷いは哲学的に解剖していけば四つの認識の窓(空間、時間、エネルギー、志向)の一つに迷い込み他の窓のどれかと結びついて、青筋張って自己主張を行っているのです。
正しい道は四つの窓の枠をはずして全体を同時に直観することです。
これが悟りの道です。

 

哲学博士山本健造・山本貴美子【共著】『物質と意識の統合の彼方に~ 宇宙統一理論の試み』福来出版から引用

 

もっと詳しく研究されたい方は、最新研究の著書としての『宇宙統一理論の試み』を是非、お読みください。

西洋の民主主義→倫理が低下すると人類滅亡の危険をはらむ
新民主主義→人類発展

原著 山本健造
山本貴美子著『裏古事記 ねじれねじれて二千年』福来出版 引用

節由・公平・仁愛(義理・人情)、義務の新民主主義のすすめ

明治以降西欧の民主主義を取り入れて、特に大東亜戦争後、民主主義、合理主義を発展させてきましたが、その現状は、自由が行き過ぎて放埒(ほうらつ)に堕し、平等が行き過ぎて倫理的秩序を忘れ、博愛が孝養(こうよう)を尽つくさねばならぬ親に反対に冷たくし、自分の妻も他の女も同じように愛して、倫理なき愛をも美と称して恋愛を自由にし、性道徳は乱れて離婚が増えています。

 

いま日本は自由が過ぎ、平等が過ぎて日本本来の良きものを見失いつつあることを感じるのは私だけではないと思います。
このまま放埒なる自由、平等、博愛を徹底させて、義務を忘れて権利のみ主張する人が増えると、たとえ経済が一時的に成功しても、人心は乱れ、ますます道徳は地に堕ち、平和と幸福が内部から崩壊していきます。

 

世界に類を見ない日本の国の成立ち、先祖の歴史に立ち返ってみるとき、親孝行を美徳とし、武士道を美徳と思う心が日本人の潜在意識の中に流れており、博愛より仁愛に価値を見いだすのです。
これは長い歴史の中で培ってきた文化の違いであるのです。

 

我々日本人は西欧から輸入した「自由、平等、博愛」を一歩前進させて、日本の民族性に合う「節由(節度ある自由)、公平、仁愛(義理・人情)、義務」の新民主主義へと進めて、真の日本の平和と幸福を実現し、世界へ貢献できる立派な国づくりをしようではありませんか。

 

山本健造著『明らかにされた神武以前』第3版 福来出版から引用